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保湿剤神話

picon62
7月29日
読了時間: 3分

最近の診療報酬改定の時に国の方針として保湿剤を理由なく先発品で処方する場合、保険請求を制限することが定められました。

 

そこまでの間に美容クリニックでスーパー美容液として保湿剤を顔に使用することが広まった結果、保険診療が資金的に圧迫されたことが原因です。

そして美容クリニックばかりではなく、一般の皮膚科クリニックでもその傾向で処方されて、しかも敢えて記載させてもらうと、子供の医療費が無料から300円であることから保湿剤を子供で処方してもらって大人が使用するという、法の抜け道のような処方が横行してしまっていました。

 

それまでは皮膚科の治療方針としてはステロイド外用剤で痒みと炎症を抑え、落ち着いたら保湿剤を外用し続けることで悪化を防ぐというもののみでした。

しかし、保湿剤のメカニズムとしては荒れてしまった皮膚を保湿剤で埋めるというもので何一つ改善、治るというものではなかったのですが、当時はそれしか処方するものが無かったのです。

結果として皮膚から保湿剤が吸収されたら元の荒れた皮膚に戻ることから何度も何度も保湿剤を外用するので処方を受けるために頻繁に受診する必要があったのです。

 

最近インターネットでの投稿で見かけました。

子供の全身の皮膚に保湿剤を連用するのはいつまで行えばよいのでしょうか?

皮膚科で聞いても途中で止めるのが一番良くないと言われてずっと通院させられます、とありました。

 

私もこのことに関して日頃から考えて診療しています。

子供の皮膚の状況、年齢を重ねてからの皮膚の変化について考えてみましょう。

年齢を重ねたら老化で皮膚がカサカサ乾燥する、というのは理解できると思います。

では子供の皮膚は通常どうでしょうか?

スベスベたまご肌という表現を聞いたことがあるでしょう。

これが子供の肌を上手く表現しています。

では子供の肌がガサガサに乾燥するという事はあり得るのでしょうか?

全くないと言えば言い過ぎですが、まずあり得ません。

では子供の肌がガサガサだったら何を考えたら良いのでしょうか?

その殆どの原因は接触皮膚炎(かぶれ)です。

その何が原因かを見つけるために皮膚科を受診する必要があるのです。

ですから、原因について考える皮膚科に受診しないと解決せず延々と保湿剤を処方され続けます。

 

またアトピー性皮膚炎がステロイド外用剤で落ちついた後にガサガサしている場合も、最近は新薬が出現していて、そちらを使用するとスベスベに落ち着くことからも、保湿剤ではない管理が必要なのだと考えられます。

 

約2年前に皮膚のターンオーバーを正しく整える外用剤が新発売されました。

これに伴ってステロイド外用剤によって痒みと炎症を抑え、この新しい新薬を併用すると良い状態を長く維持出来たり治ってしまいます。

 

この新薬は外傷つまり怪我や熱傷の軽い状態に使用すると早くキレイに治ります。

私のクリニックでも手が荒れてしまう病気の方で保湿剤を毎月10本処方されていた場合でも、この新薬にしたところ6本程度で3,4ヶ月良い状態を維持出来るようになりました。

 

あまりにも治ってしまうためにまだ全国の皮膚科で積極的に使用されていませんが、初めて皮膚が治る外用剤として今後の治療に期待が持てます。

私のクリニックでは既に保湿剤を処方することはほぼ無くて、この新薬を処方し良い状態を維持したり治っています。

 

もしやはり良い状態を維持したい、出来れば治りたい、保湿剤を毎日頻繁に使用するのは疲れたという方は是非受診して下さい。

私のクリニックでは、その新薬を積極的に処方しています。

 
 

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